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旧乾邸 内覧会へ

2007.09.23

はじめの予定がお天気の具合で中止となり、
急遽予定変更で、『旧乾邸』の内覧会に行きました。
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道から見える乾邸 北側。周辺は緑が深い。
エントランス部分で受付をして見学開始。
アメニティ2000協会の方が 丁寧に説明してくださった。
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エントランス部分  高砂市の竜山石が使われているそうです。
正面に見えている扉は、普段使いの玄関。
横に少し見えているのが、もてなしの玄関。
天井部分の丸穴は、当初はトップライトになっていたのでは と説明を受ける。
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網代編風のタイル張り。
ディティールが和で形が洋というのは、やはり面白い。
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お客様を迎える為の玄関の扉。
はじめ、こちらから入って見学できるとは思わず、
子供が触らないように、手をぎゅっと握って、じっと説明を聞いていた。
『どうぞ』と 解説してくださる方の説明を受けながら 中に入ると、
扉を ゆっくりと閉めて見せてくださり・・・  説明の合間にパシャリ。
外の景色が、北側庭になり緑が光を反射して、
うっすらと暗い 玄関ホール内とのコントラストが 本当に美しかった。
扉の繊細なディティルと相まって 閉じられた瞬間 一瞬 息をのんだ。
この景色が 一番印象に残っている。
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光ふる、ゲストルーム。 おもてなし用のホール。
(このシャンデリアは当時のものではないらしい。)
階段上部からの見下ろし。
ホール内の目線高さでは、窓ガラスは透明で 庭を見せるようになっており、
上部は ステンドグラスでやわらかな光に。
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ホール内の階段。材はチーク。
階段を上がると 主の部屋があり 部屋には来客の様子が伺える小窓がある。
階段は 一種の舞台装置の役割。
(見学時には、ここも上がらせてもらえた。)
  
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ホール横のダイニングルーム。
窓側の景色を映し込むように 設えられた鏡。
庭の緑がうつり込む。
庭を見せる時のテーブル配置は 確かに悩ましい。
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外塀のタイル。
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家族や使用人の為の玄関に 張られているタイル。
今では、外に出ても 靴さえあまり汚れないので、
玄関の壁にタイルを張るディティールは減ってしまった。
実際に ここに暮しがあった事が貴重。
生活ゾーンのディティールは 当時の生活が垣間見えるのが面白い。
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2階で南向きの配置でつくられたお風呂の床のタイル。
当時は、窓から海が見えたそうです。
しかも暖房完備。
2階は プライベート空間。
どことなく 暮しの息づかいも感じられる。
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2階の夫人衣装部屋から見えた蔵の写真。
この蔵の南側には、震災までは 和館が建っていたそうです。
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帰り道。 緑のアーチ。
狭い道幅。緑這う塀。庭の緑。
建物までの奥行き。垣間見える洋館の姿。
水路を流れる水のせせらぎ。心地よい静けさ。
この『旧乾邸』が保存される事で、
同時に保存されているものの価値とは
何だろう・・・・。
そんな事を考えながら、ゆっくりと乾邸をあとにしました。
『旧乾邸』
所在地:神戸市東灘区住吉山手
建築主:乾汽船社長 乾新兵衛
設 計:渡邊 節
施 工:竹中工務店
 
今後の内覧会の予定など詳細は アメニティ2000協会 HPでご確認ください。

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